公開日 2023年11月09日
更新日 2023年12月25日
高知警察署が、第38回高知市都市美デザイン賞(一般建築部門)を受賞しました。
高知警察署の新庁舎は、昭和・ハウジング総合共同企業体の設計のもと、清水建設・大旺新洋特定建設工事共同企業体の施工により完成しました。
県の施策に基づき、高知県産の木材や石灰岩などの県産材を積極的に取り入れた建築物であり、高知駅を中心とした周辺の景観との調和が評価されました。
「高知市都市美デザイン賞」について
高知市都市美デザイン賞は、高知市内において過去3年間に完成した良好な景観の形成に貢献している建築物や街並み・まちづくり活動を表彰することにより、住み慣れたまちを見直し、地域の魅力ある資源の保全や創出につながる市民意識の高揚を目的とし、高知市が実施しているものです。
評(『第38回高知市都市美デザイン賞受賞リーフレット』から引用)
高知警察署は、高知の玄関口である高知駅の西隣に建設された、9階建て、延べ床面積10,000㎡超の大規模な建築物である。ほぼ敷地一杯に建てられた矩形の建築物だが、ファサードを形成するコンクリート製の軽快でリズミカルなフレームが、建物全体の重量感、圧迫感を軽減し、平坦で単純になりがちなファサードに陰影をもたらしている。
1階外壁の石灰岩や、入口の木製サッシュ、上層階の軒裏に使われた木材の見え係部分は高知県産材を使用し、高知らしい建築としても優れている。
色彩は、ほぼグレー一色なのだが、陰影による明暗や、コンクリート型枠による表情、セメントの色のわずかな揺らぎなどが味わい深い。電力の引き込みに広報用の塔を活用するなどの工夫も見られた。
建物の1Fは路面からやや高い位置にあるが、外から見える位置にエレベータが設置され、ユニバーサルデザインにも配慮されていることが見てとれる。
- EVホール
- 1階待合
- エントランスホール