公開日 2026年04月22日

令和7年6月20日に盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律(金属盗対策法)(令和7年法律第75号。以下「法」といいます。)が公布されました。
法の概要については以下のとおりです(切断工事関係を除きます。)。
1 目的
盗難被害を受けた特定金属製物品の処分を防止するため、特定金属くずの買受けを業とするものを届出制とし、届け出た業者に対して、買受けの相手方の氏名等の確認を義務づけるなどの措置を講ずるとともに、指定金属切断工具を隠して携帯する行為を禁止すること等により、特定金属製物品の盗難を防止しようとするものです。
2 定義
法の定義は、次のとおりです。
(1) 「特定金属」の定義
「特定金属」とは、法の規制対象を限定する趣旨から、被害実態等を踏まえ、金属の中でも特に金属盗対策が必要なものを「特定金属」として規定しており、現時点で特定金属に該当する金属は「銅」のみとなります。
(2) 「特定金属製物品」の定義
主として特定金属により構成されているものをいいます。
(3) 「主として」の定義
この法において、「主として」とは、物品の重量又は価格の2分の1以上を占めているものをいいます。
(4) 「金属くず」及び「特定金属くず」の定義
「金属くず」とは、何らかの加工が施されるなどの理由により、金属製物品自体の状態が変化したり、当該金属製物品から分離されたりするなどして、当該金属製物品の本来の用法に従って使用することが不可能になったものをいいます。
「特定金属くず」とは、主として特定金属により構成されている金属くずをいいます。
なお、「特定金属くず」の状態のまま流通している限りにおいては法の対象となりますが、特定金属くずが溶解等され、もはや「金属くず」の状態でなくなったものについては法の対象となりません。
一般的に青銅(銅とすずの合金)や真鍮(銅と亜鉛の合金)は、銅の含有率が50%を超え、主として銅から成る合金ですが、これらの合金の金属くずを買い受ける場合、当該金属くず全体における銅の占める重量又は価格が2分の1以上になるのであれば、主として特定金属(銅)により構成されるといえ、特定金属くずに該当することとなります。
(5) 「特定金属くず買受業」の定義
特定金属くずの買受けを行う営業をいいます。
3 「特定金属くず買受業」を営むための届出
(1) 特定金属買受業の開始の届出
特定金属くず買受業を営もうとする者は、営業所ごとに、営業所の所在地を管轄する警察署長を経由して、公安委員会に届出書を提出しなければなりません。
(2) 特定金属くず買受業の廃止等の届出
特定金属くず買受業の開始の届出をした者は、営業を廃止したとき、又は届出をした事項(所在地を除く。)の変更があったときは、公安委員会に、その旨を記載した届出書を提出しなければなりません。
(3) 届出番号等の通知
公安委員会は、(1)又は(2)の届出(廃止に係る届出を除く。)があったときは、届出をした者に対し、届出があったことを証する番号等を通知します。
※ 届出に関しては、法の公布(令和7年6月20日)後1年以内に施行(実施)されます(以下の項同じ。)。
届出様式等は、確定次第掲載します。
4 「特定金属くず買受業」を行う場合の遵守事項
(1) 名義貸しの禁止
特定金属くず買受業の開始の届出をした者は、自己の名義をもって、他人に特定金属くず買受業を営ませてはならないこととされています。
(2) 本人確認及び取引等の記録
特定金属くずの買受けを行おうとするときは、買受けの相手方の本人特定事項(個人の氏名・住居等又は法人の名称・本店又は主たる事務所の所在地等)を確認するとともに取引の内容等について記録しなければならないこととされています。
(3) 警察官への申告
特定金属くず買受業を営む者は、取引の態様等により、買受けにかかる特定金属くずが盗難等に由来するものであると疑われるときは、直ちに警察官にその旨を申告しなければならないとされています。
5 行政処分等の規定
公安委員会は、特定金属くず買受業者に対し、法の施行に必要な限度において、報告の徴収及び立入検査を行うことができるとされています。
また、特定金属くず買受業者等が法の規定等に違反した場合は、指示、営業停止命令等の必要な行政処分を行うことができるとされています。
6 罰則
営業停止命令違反、届出義務違反、名義貸し等に対し、所要の罰則が設けられています。
※ この他、指定金属切断工具の隠匿形態の禁止(令和7年9月1日施行)等、法の詳細について知りたい方は、
警察庁ホームページ
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/scrap/scrap.html
(金属盗対策)
をご確認ください。

