安全登山のために

公開日 2023年10月30日

更新日 2024年01月27日

高知県における最近5年間の中高年者の遭難者は26名と全遭難者の約78.8%を占めています!!

「昔やれたんだから今だってやれる」と中断した年月と、年齢からくる体力的ギャップに気が付かないで登っていませんか、若い頃に比べ運動神経は鈍り、体力も低下しています。自分の体力をよく把握して、登れる山を選んで楽しんで下さい。

無理をして頂上に登ることだけが登山の目的ではありません。

身近な山で登山の基礎を身につけて下さい

歩き方の基本

身近な低い山でも、樹林帯・沢・岩場・急斜面等の場所で経験ができます。

歩幅や体重のかけ方、足の運び方等その場の状況に合った歩き方を学んでください。

規則正しい登山をしましょう

~自分の体力に合ったピッチで~
一般には、50分歩いて10分休憩がワンピッチですが、歩きは40分でも1時間でも規則正しいピッチを繰り返すことです。不規則は長時間の登山にはむきません。

ガイドブックとの比較研究

ガイドブック等に記載している時間と実際に要した時間を比べてみてください。そうすると自分の体力が確認できますので登山計画の時間配分ができます。

地図を読む

市販の「山と高原地図」国土地理院発行の2万5千分の1と5万分の1の地図がありますが、2万5千分の1の方が情報量が多くなっています。コンパスを使用して現在地を地図に落とし、目で見える風景を地形図の記載と照らし合わせる練習を重ね、地図を見て現場の風景をイメージできるようになってください。

必要な装備

  • 登山靴~底が固く足首まであるブーツ型のもの
  • ザック~日帰り登山でも30㍑位の余裕のあるもの
  • ズボン~伸縮性のあるものが疲れにくく動き易い
  • ヘッドライト
  • 雨具 ~ セパレーツタイプで通気性のあるもの
  • 非常食~1日分位(火を使用せずに食べれるもの)
  • 通信機器~携帯電話やアマチュア無線機等(予備電池も携行しましょう。)
  • ステッキ

他にも数多くありますが、最低でも上記装備が必要です。(冬期は別です。)

★ヘッドライト・雨具は日帰り登山であっても必ずザックの中に

次のことを守りましょう

  • 山の気象や地形を十分研究し、登山に際しては事前に情報等を確認しましょう。
  • 登山の経験、技術、体力を十分に考えて無理のない日程、コースを選びましょう。
  • 天候の急変に備え、十分な装備と予備食料を準備しましょう。
  • 単独登山を避け、信頼できるリーダーと行動しましょう。
  • リーダーは、パーティーの一人ひとりの体力、能力、技術をよく知って一緒に行動しましょう。
  • 万一に備え、登山計画書は、必ず提出しましょう。
  • 無線機、携帯電話等を携行し通信手段を確保しましょう。
  • 予備電池を携帯しましょう。
  • 家族などには、必ず行き先と登山コースや帰宅時間を告げておきましょう。
  • 悪天候時、体調がすぐれない場合は無理をせず引き返す勇気を持ちましょう。

服装は明るい色の登山服を着用しましょう

  • 服装は、万が一の事故や遭難のことを考え、派手な色を選ぶのが鉄則です。
  • 赤や黄色、オレンジなどの暖色系は、森の中でも目立つ色です。
  • 蛍光色であればより映えます。

立ち入り禁止場所について

  • 山の所有者や登山道の管理者が、看板などで「登山道以外立入禁止」等の表示をしている場合には、「登山道以外」の場所に立ち入ることは違法となる場合があります。
  • 「立入禁止場所」は、登山にはふさわしくない危険なルートや希少植物等の生息箇所など、その山での危険箇所や自然環境を守る上で必要なルールとして、山の管理者等が定めているものです。
  • 登山を安全に楽しく行うために、その山のルールやマナーを守って安全で楽しい登山に努めてください。

遭難原因と事故の防止

疲れが溜まると、注意力が散漫になったり、バランスを崩したときに体を支えることができなくなり、滑落や転落、転倒等の事故が起こりやすくなります。

  • 滑落、転落等の事故は下山時に発生していますので、休憩をとりながら緊張感をもって慎重に行動をしてください。特に、中高年の皆さんは、休憩後はその場でストレッチをして体をほぐして「筋肉に動くよ」という指示をして行動を開始してください。

    ~気持ちが先行しても体はついていっていません~

  • 道迷い
    遭難事故で一番多いのが道迷いです。「地図にない」「道標等の目印がない」「最近人が通っていない」「おかしい」と思ったらすぐに道標等の目標のある場所に引き返しましょう。道が分からなくなったら尾根の見通しの良い場所まで登り確認をしてください。谷に入ってしまうと滑落、転落等の危険性があり引き返すこともできなくなる場合があります。

遭難したときのヘリコプターへの合図

  • 白いタオル等の目立つ色もので大きく合図をする。
  • 鏡・ナイフ等の反射材やカメラのフラッシュなどの光をヘリコプターにあてる。
  • 見通しの良い場所に出て合図をする。

 

登山計画書の提出

事故(遭難)状況

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